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起業家インタビュー | 私がここで起業したワケ

私がここで起業したワケ|CAFE RAFU 中村風志

CAFE RAFU 中村風志さん

宮城県に移住した先輩起業家を紹介するコーナー「私がここで起業したワケ」。
第12弾は、栗原市で『CAFE RAFU』をオープンした中村風志さんをご紹介します。
東京のご出身で、世界中を旅したり、住んだりしながらSNS情報発信をしていた、中村さん。
なぜ、宮城県で起業することになったのでしょうか?
背景やきっかけ、開業準備、これから解決したい課題についてお話をうかがいました。

プロフィール

東京出身。宮城県栗原市にて、築150年の元有名料亭/古民家をDIYで再生し、CAFÉ RAFUを開業。
宮城県移住前は、海外を転々と旅をしながら、主にSNSやウェブ関係の仕事で生計を立てていたがコロナを機に日本に帰国。
その後、パートナーである智恵さんの祖母の空き家に仮移住したことをきっかけに、空き家再生に興味をもつ。
未経験、知識ゼロで古民家再生に挑戦し2024年1月無事にカフェをオープン。
人と人が繋がれる、老若男女集える温かいカフェを目指して地域を盛り上げていきたい。

『CAFE RAFU』は、旧料亭をDIYでリノベした、地元の人々に、ゆるく愛さ れるカフェ。

カフェラフは、どんなカフェですか?

手作りなんですよ、このお店。DIYでカフェを作ったんです。
屋根や外壁、筋交等建物としての構造部分はリフォーム済みでしたが、10年以上空き家だった影響から内部がかなり劣化している状態でした。
それをDIYで直し、カフェとして作り上げました。なんでも自分たちでつくる、というところから始めたんです。
日常の一コマの流れに入るといいなという思いで、この地域の、「お茶っ子」という文化のひとつになりたいと思っています。

お店の名前の由来を教えて下さい

もともと「らふたび」というチャンネル名でYouTube活動をしていたんです。そこでは、「ラフ」という言葉に3つの意味を込めました。1つ目は、「Rough」凸凹(でこぼこ)。妻と2人、でこぼこな性格であることを表しています。2つ目は、「笑う」という意味の「Laugh」。笑うのがすきであること。3つ目は、リラックスした雰囲気という意味をもつ「ラフ」。成り行きでカフェを始められるほどゆるい性格であること。

開業時期と、カフェがある場所について教えて下さい。

プレオープンは1月。その期間中に、手を加えていきました。テーブルもその時期、自分たちで作ったんですよ。そして、3月にグランドオープンしました。
栗原若柳という地で一番人通りが少ない場所になります。もともとは一番賑わっていた商店街だったんです。年配の方々は、この通りをよく知っていらっしゃるんですが、新しい橋ができた影響で、廃れていってしまった道路です。もともと料亭だった建物で、知名度はありました。

移住の決め手は、人の温かさ、食の豊かさから。カフェ開業は、なりゆきで(笑)

東京出身、東京育ち。どうして移住先に宮城県を選んだのですか?

実家のある東京に帰るという選択肢もあったんですが、住み心地がよくないので、住む気はほとんどありませんでした。
コロナ禍のとき、親戚の縁があって宮城県の蔵王に仮移住していた1年半の間に、宮城が好きになって、今後拠点をもつならこの地域だなと決めたんです。自然の凄さと、食の美味しさと、人の温かさに感動したし、近所の方々の親切な行動は、東京にはないご近所づきあいだと感じました。
当時、コロナ禍で先行きが見通せない中だったので外国を旅する可能性もありつつ、日本での拠点が必要だったんです。拠点用に購入するために、栗原だけでなく宮城県全土で探しました。物件の候補をたくさん挙げて、13軒見学しました。
不動産の方と一緒に巡る中で、「おもしろい物件があるけど見てみる?」と見せてくれたのが、旧料亭であるこの物件でした。まだ金額すら決まっていなかったのですが不動産さんが交渉してくださり、かなり安い金額で購入できることになったのです。

物件に出会った時の印象は?

トイレ・電気・上下水道もない(ある意味外国よりも過酷な状況ですよね笑)、地域の業者さんや個人の方、YouTubeの視聴者さんなど沢山の方々が協力してくださりました。無事ライフラインが出来上がり、その様子をSNSで発信したところ、より多くの人が興味を持って立ち寄ってくださるようになりました。
地元の人々に、いかに足を運んでもらえるか?いかに注目してもらえるか、ということが大切だと思ったので、みなさんの声を聞きました。旧料亭の歴史を知る方が、地域のことを話してくださるようにもなったりして、さらには「みんなで集まれる場所があるといいよね」「カフェにしたらどうかな」「近所の人々でお茶したい」という声が集まりました。それに、とても愛される建物なので、自分たちだけで独り占めしたくない、という気持ちが湧いてきました。
地元のみなさんや、SNSでファンになってくれた方が県外からも来てくれる未来が思い浮かびました。古民家再生とか、栗原を知ってもらえるということにもつながっていきそうな感じがしたし、この地域のコミュニティ活性化につながるといいなという希望も見えました。

物件が決まってからカフェにしようと決めるまでの半年間は?

プレオープンは1月。その期間中に、手を加えていきました。テーブルもその時期、自分たちで作ったんですよ。そして、3月にグランドオープンしました。
栗原若柳という地で一番人通りが少ない場所になります。もともとは一番賑わっていた商店街だったんです。年配の方々は、この通りをよく知っていらっしゃるんですが、新しい橋ができた影響で、廃れていってしまった道路です。もともと料亭だった建物で、知名度はありました。

小さく始めることが大切!物件の一部を改修して開業

それにしてもDIYって、とても勇気のいることだったのでは?

もともとカフェの部分は厨房だったんです。旧料亭時代、お客様が集まっていた場所は直すのに金額と広さがかかるし、大きすぎたんです。その空間も改装する構想だったものの昔の古き良きをそのまま生かした空間を作ろうとしたら、かなり予算がかかることがわかったので、厨房のスペースを改装することにしました。
外国で旅する中で、手前から小さく始めて、人が集まれる場所を作った人の話を思い出したからです。「まずはオープンさせることが大事だよ」という一言を思い起こし、広すぎる空間を改装することは諦めて、小さく始めることにしました。

DIYでカフェを作っていく中で、印象的だったエピソードを教えて下さい。

幸せなことはたくさんあって、DIYしている過程で、大好きな人達に出会えたことが、とても嬉しいんです。自分たちがリフォームで余ったものをもってきてくれたりとか、親切にしていただきました。
中でも印象的なのは、自分が歳をとって行く中で、こんな大人になりたい!こんなかっこいい人になりたい!と思える、尊敬できる方々に沢山出会えたことです。うちの物件の工事は大変な部分が多かったのですが、「君たち二人を見たら、面白いと思った。だから、うちでよければ、やらせてください」と言ってプロとして仕事を引き受けてくれたのが、すごくかっこよかったんです。自分たちのYouTubeを見たうえで、現場を見てみて、「わぁこれ大変だね」と言って帰られたあとで、僕らのことを気にかけてくださった、その温かさがとてもありがたかったです。

とにかく人が集まる、面白い場所にしていきたい! 一方、営業形態に悩み中。

今後の展望は?

とにかく面白い場所にしたいので、イベント会場に使ったりなど、どんどん使ってほしいです。みんなにお店に立っていただいて、みんなで盛り上げていける場にしていきたい。自分たちでワークショップもやってみたいですね。家具やDIYの講座で、「簡単に作れるよ」「誰でもチャレンジできるよ」ということを伝えたいです。
こういったことの延長で、地域全体が盛り上がってくれたらうれしいです。

今、大変なことはなんですか?

今でも営業時間や営業形態について、探っています。土日はお店に入れないくらい人が出るくらい、人がいっぱいになるんですけど、平日はお客さんが少ない日もあります。お客さんが1人、2人の状況でお店を開けていても、収入には繋がらないんですが、だからといって、平日閉めるわけにもいかないかな、と。
それに、県外の方も立ち寄りやすい場にしたいので、地元に固まりすぎてても、あまりよくないと思っています。地元の人達にとって居心地の良い価格設定でかつ、県外からのお客さんも入りやすい営業形態を、どうしたらいいか悩んできたし、今も悩んでいます。

起業はやったもん勝ち。小さくていいから、今すぐ思ったことを始めよう

これから起業したい人に向けて、一言お願いします

やったもん勝ちです。やりたい、と思ったことは今しかできないから、気になったことは、とにかく行動したほうがいいですよ。
今やりたいことを、10年後、20年後だと、年齢的にできなかったりとかするかもしれないですよね。それに、今やりたいと思うことは、「今だからこそ」思えたことだと思うんです。今の年齢になった時の変化は、10年前はわからなかったし、10年後にやりたいと思えることとも限らないです。
小さくていいので、とにかく、今思ったことを、とにかく、やってほしいです。
起業したら小さく始めて失敗してみて、失敗したら誰かに託して、次に行けばいいんです。
言い換えると、何をやっても、いろんな人生経験になるという意味で、失敗はないとも言えます。こういったことは、起業してみなきゃわからない。自分の経験と価値観に置き換えられたときに、次のステップが生まれます。がんばってください!

CAFE RAFU(カフェ ラフ)

〒989-5502 宮城県栗原市若柳川南南町102

●Instagram【RAFUTABI

●YouTubeチャンネル【らふたび】【DIY RAFUTABI

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