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起業家インタビュー | 私がここで起業したワケ

私がここで起業したワケ|Rigel 阪口琴音

Rigel 阪口琴音さん

宮城県に移住した先輩起業家を紹介するコーナー「私がここで起業したワケ」。

第1弾は、東京から仙台市に移住し起業した花屋『Rigel(リゲル)』の阪口琴音さんをご紹介します。

昨年度の「みやぎUIJターン起業支援補助金」の採択者でもあり、東京から出身地の仙台市にUターンして花屋Rigelを開業された阪口さん。「親子で参加できるお花教室」や「お花を通した復興支援」など、社会的な取り組みも行っています。起業に対する想いや、宮城県で起業した理由・出店前の市場分析について、阪口さんにお話をお伺いしました!

プロフィール

東京都から生まれ故郷の宮城県へ戻り起業。2021年仙台市に小さな花屋「Rigel」をオープン。季節に寄り添うお花を身近に感じて頂くために活動中。子供から大人まで参加可能のお花教室を実施し、宮城県産花をPRしている。

花屋『Rigel』では、どのような事業を展開していますか?

主に「フラワーレッスン事業」「イベント事業」「場所貸し事業」の3つの事業を展開しています。

特に「フラワーレッスン事業」は無店舗の頃より続けているメインの事業。宮城県内では、店舗販売とレッスンの両方を行っている事業者は多くありません。ただかわいいから買う、というのももちろん素敵なことですが、私はさらにその先のお花のストーリーを届けたいと思っています。例えば、季節ごとの旬のお花や、どんな生産者さんに育てられてきたのか、購入後どう扱えばよいかなど。仮に店舗販売だけでそれを伝えようとすると、ただのうるさい店員と思われてしまうので(笑)、意欲を持ってレッスンに来てくれるお客様に思う存分伝えられることが嬉しいです。そして、レッスンをすることによって仕入れ量が予測できるため、お花を無駄にすることがないという利点もあります。

また、「イベント事業」では、親子向けのフラワーレッスンを開催しています。子育て中のお母さんたちがリフレッシュできる場になりますし、お子さんも自由にお花に触れる花育の機会になっています。そのほか、ウェディング等のイベントの依頼が来ることもしばしば。ヒアリング〜コーディネート〜制作までトータルで対応しています。

さらに、実店舗ができてからは空間自体も商品と捉え「場所貸し事業」も始めました。アンティーク調の空間なので、モデルの撮影や商品の撮影など、写真館としてご活用いただいています。

宮城県で起業した理由は、何ですか?

私は宮城県出身です。もともと祖母が植木の仕事をしており、子どもの頃から将来の夢は「お花屋さん」でした。転機が訪れたのは高校1年生の時。母の親友が花留学から帰国し仙台で開業しました。そこで4年間アルバイトという名の修行をすることに。お花について検索する毎日でとにかくワクワクが止まりませんでした。この頃から、「お花のアーティストになること」が、本気の夢になったんです。

そして、19歳の時にお花について学ぶため東京に出ました。もともといつか地元に帰って花屋をやりたいと考えていましたが、その想いが強くなったのは震災後でした。当時、地元のみんなが若い即戦力として動いていましたが、私は東京に住んでいて何も力になれませんでした。「自分に何ができるか」を自問自答し続けた結果、やはり「お花」に行き着きました。お花を生産するハウスが被災したことや、津波の影響でお花の栽培が難しくなった生産者さんがいること。そんな話を聞き、自分が一人前になったらお花で貢献したい。それが自分にとっての復興支援だという想いが強くなっていきました。

宮城にUターン起業するにあたり、事前に市場調査を行いましたか?

今年、仙台市中山に店舗付きの自宅を構えました。この立地を選んだ一番の理由は、純粋に家族との暮らしを優先したかったこと。4歳の子どもがいるので、住みやすさや利便性、教育環境など考えたときにこの場所が好都合でした。

それ以外にも、近くに競合がいないことと、見込み顧客がいることは意識しました。都内に住んでいた時に発見したことですが、ペットショップが多い地域は花屋が多い傾向にあるんです。住んでみて知ったことですが、実際中山もペットショップが多く、ペット飼育率が高いです。ペットを連れてご来店くださる方も多く、お花と一緒にペットを撮影したり、ご自宅のお庭をお花や植木で整え、ドックランにしたりする方が多いそうです。

もともと必ずしも店舗が必要とは思っていませんでしたが、今では人と人との繋がりがどんどん生まれ、お花好きなお客様が気軽に顔を出してくださる場所になっています。店舗付き住宅で私自身も子育てしながら安心して仕事ができるので、店舗をオープンさせてよかったと感じています

起業して嬉しかったこと、大変なことを教えてください。

小さい頃から夢を周囲に伝えていたので、親や地元の友人からは「花屋になりたいって本気の夢だったんだね!叶えてすごいね!」とよく言われます。実際にお客様として買って応援してくれていることがとても嬉しいですね。

一方で、経理や営業、価格設定などの面はとても苦手です。一人でやっていると送料はどうするのか、価格設定はどうするのかなど、どうしても細かいところまで手が回らなかったりします。その点については、現在姉が手伝ってくれており、とても助かっています。姉がいなければ、かなり大変な思いをしていたと思います。

また、仕事と家庭の両立についても、割り切って考えなければいけませんでした。私は起業するにあたり、主人と4歳の子どもを連れてUターンしました。起業家としてやりたいことは山ほどありますが、それ以前に私は母でもあります。住み慣れた家や、それまでの仕事を手放しての引っ越しとなり、知り合いゼロの状態からのスタートでした。一番側で応援してくれる家族を疎かにすることはできないので、起業後1年くらいはまず家族が宮城での生活になれることに重きを置き、起業家としての活動を少しセーブしていました。今は家族も私も宮城での暮らしに慣れてきたので、うまくバランスをとって両立することができています。

今後の展望を教えてください。

新型コロナウイルスの影響次第という前提になりますが、2つの軸に注力していきたいです。

一つは「お花のデザイン」。私のデザインを好きだと言ってくださる方に対して、ずっと好きでいてもらえるようにデザイナーとして腕を磨き続けたいです。

もう一つは「復興支援と子育て支援」。震災の影響でやめてしまった花生産者がたくさんいます。やめてしまった生産者さんの中には「もう一回やりたい」と言っている方も。子育て支援として親子で参加できるフラワーレッスンを行っていく中で、宮城県には素敵なお花がある事や、お花の生産者が減ってきている現状などをお伝えし、子供から大人まで、一人でも多くの方にお花を好きになる・考えるきっかけを提供し、宮城県のお花を盛り上げていきたいです。

これから起業したい人に向けて一言メッセージをお願いします。

それが自分にとって本当にやりたいことなら、絶対やるべきだと思います。あとは、やりたいということを周りの人たちに積極的に発信すること。発信すると、「頑張ってね」と応援してくれる人がたくさん出てきます。夢で終わらせず、明確な目標を持つことで前に進むと思います。自信を持って頑張ってください!

いかがでしたか?

実店舗を持ったことによって、事業への覚悟がより強くなったという阪口さん。幼い頃からの夢を実現させ、今後も自分の仕事にこだわりを持って発展させていきたいとお話される姿はとても力強く素敵でした。ぜひ、読者のみなさまもRigelを訪れてみてはいかがでしょうか?

Rigel

住所:宮城県仙台市青葉区中山4-8-18

メール:flowerrigel@gmail.com

instagram:https://instagram.com/flower_rigel

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